3月の映画 『フローズン・リヴァー』
『フローズン・リヴァー』 コートニー・ハント監督・脚本 物語は、カナダとの国境に面し、モホーク族の保留地を抱えるニューヨーク州最北部の町を舞台に、2人の女性を中心に進行する。ギャンブル依存症の夫に2人 の子供を抱える白人女性と、夫に先立たれ義理の母に赤ん坊を奪われたモホーク族の女性。彼女たちはギリギリの経済状態に追い込まれ、不法移民の密入国ビジ ネスに手を染めていく。 人種も文化も違う2人が、警戒しあいながらも、「母親」であることで信頼関係を築いていく。「母性愛」がテーマだが、それを韓国映画の「マザー」とは対照的に、とてもナチュラルにしかも感情豊かに描き出している。 1964年生まれ(私と同じ)のコートニー・ハント監督(女性)は、「私の仕事は、社会から見逃されがちな人々の生活に目を向けて、彼らの物語を語っていくこと」だという。 ハリウッドでは決して生まれない作品だろう。監督の姿勢に共感する。 (右写真は映画パンフレットより) |