1月の映画 『牛の鈴音』
『牛の鈴音』 : イ・チョンニョル監督 老夫婦と老牛の極めてシンプルなドキュメンタリー。 79歳になる農夫のもとには30年間ともに田畑を耕してきた牛がいる。老夫婦は、良く働きしかも長生きなこの牛とともに9人の 監督は、「父親に対する申し訳なさ」からこの映画をつくったという。イ・チョンニョル氏の父も農夫で、牛とともに働いて4人兄弟全員を大学まで通わせたという。その「父への反省文」であり、「慰労するための作品」だという。 私が生まれ育った福島県田村市や選挙区(福島3区)には、今でも日本の原風景が残っている。私が生まれるちょっと前までは、牛や馬を引かせて田畑を耕す姿 が見受けられたはずだ。来る日も来る日も額に汗しながら同じ日常を繰り返し、子供たちを育て上げた私たちの父母世代に思いを馳せる。尊い営みである。 ドキュメンタリー映画なのに、老夫婦と老牛の素朴さといとおしさに思わず涙する。素晴らしい作品だ。 (右画像は映画パンフレットより) |