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Information / 国会議事録一覧

東日本大震災復興特別委員会で質問に立ちました。(平成30年12月4日 議事録)

○玄葉委員 玄葉光一郎です。無所属の会に属しております。

原発事故の深い傷跡の一つは、福島県の森林でございます。前回の質疑で、吉野さんにも申し上げたのですが、新しくなった渡辺大臣にも、ぜひ冒頭申し上げておきたいと思います。

私はいつも、二十五年国会議員をやっていますが、地元に帰るたびに、その季節になるととても印象深かったのは、山のものを、山菜とかキノコをいただく、それをいただいて、すごく地元の豊かさというものを実感いたしました。でも、今それはできません。もっと言うと、今後しばらくできません、長期間にわたって。そのことを心の底からわかってほしい。これは、かなり深い傷跡です。

したがって、その観点で、質問というか、注文をつけたいと思います。

一つは福島の森林再生対策事業、もう一つは里山再生のための事業。これは、簡単に言えば、間伐をしながら、事実上、山の中に入れるようにする、実質的に山の除染をするという事業が始まって、県民の皆さんが非常に好感を持ってこの事業を見ています。

このことをわかっていただいて、大事なことは、始まったばかりなんです、これが。それで、みんな心配しているのは、復興・創生期間以降も続けてくれるんですよね、まさか、復興・創生期間が終わったから終わりということにはならないですよね、きちっと続けますよねと。渡辺大臣は、福島の復興は中長期にわたる、こういうふうに発言されていますけれども、このことが一つ。

もう一つのポイントは、これも絶対間違えちゃいけないんですけれども、意外と皆さん間違えているんです。避難指示が出た十二市町村だけ、そういうことが必要だと思っているんですね。そうじゃありませんからね、全県的ですからね、これは。あのかなり離れた会津でさえ、実はキノコの出荷ができないんですからね。このことを全て踏まえた上で、端的に渡辺大臣から答弁いただけますか。

 

○渡辺国務大臣 玄葉先生の思いはしっかりと受けとめたいというふうに思います。

福島の復興にとって大事なのは、やはり森林や林業の再生、これは大変重要な課題だ、そのように思っております。

そのためには、もう既に御案内だと思いますけれども、平成二十八年三月に取りまとめた福島の森林・林業の再生に向けた総合的な取組等に基づいて、ふくしま森林再生事業や里山の再生事業等を実施してきたところであります。その結果、平成三十年三月までに約4900ヘクタールの間伐が実施されました。また、559キロの作業道が開設されるなど、一定の進捗が見られたところであります。

復興庁としましては、引き続き、農水省や福島県と連携しながら本事業を着実に実施するなど、福島の森林・林業の再生に向けて取り組んでまいりたいと思います。

 

○玄葉委員 これは、大事なのは、渡辺大臣の強い意思なんです。今答弁していただいたように、4900ヘクタールは終わったけれども、これはさっきも申し上げたんだけれども、まだ数%なんですよ。これは大臣が強い意思を持って他の省庁と調整する、必ず復興・創生期間以降もやる、十二市町村以外もやる、これだけ言ってください。

 

○渡辺国務大臣 確かに十二市町村だけの問題ではない、これは事実であります。福島ということでさまざまな農産品の風評被害があるわけでありますので、当然これは全体のことだというふうに考えております。

そのために、福島の原子力災害における復興は中長期的な課題に対応が必要であるということは、もう先ほど申し上げたとおりであります。国が前面に立ってこれは対応していかなければならない。さらに、施策の進捗状況を踏まえながら具体的な方針については検討してまいりたいというふうに思います。

 

○玄葉委員 復興・創生期間以降もきちっと国費でやる、これは少なくとも自分としては強い意思を持っている、これだけ答えてください。

 

○渡辺国務大臣 必要性を感じております。

 

○玄葉委員 これは実際に必要になると思います。ですから、ぜひこれは自信を持って、誰が見ても必要な事業だと思いますので、大臣がリーダーシップをとって、これは復興庁が他省庁をまとめた、財務省も説得したということでやってもらいたいと思います。

次に、時間がないので端的にお答えいただければいいんですが、除染廃棄物が仮置場に積まれています。今、御承知のとおり、中間貯蔵施設に除染廃棄物の搬出が始まっているわけでありますけれども、当然、搬出が始まっていくと、今までの仮置場の原状回復というものが起きるわけであります。普通は、当然、原状回復、言葉どおり原状回復ということなんですけれども、地権者の意向とか自治体、地域の考えに沿った形での回復作業というものについて、自治体側あるいは地元側からかなりの要望が出ております。

例えば、わかりやすく言えば、仮置場だった、そこは田んぼだった、でも、もうその方々は、田んぼにしたって営農意欲をその所有者は持っていない、こういうことはあるわけですね。ですから、当然、原状回復を普通にする場合の費用と、そうじゃない土地利用をする場合の費用は、これはきちっと勘案しなきゃいけないと思いますけれども、これはしっかり柔軟に対応して、何というんですか、紋切り型で、役人対応で、何か今までどおりの原状回復じゃないとだめだみたいな、そういう対応にならないようにしてもらいたい。

これも端的に答弁いただけますか。

 

○森山政府参考人 お答え申し上げます。仮置場の原状回復につきましては、本年三月に改定しました除染関係ガイドラインにおきまして、仮置場の土地を借地した時点の状況に、実現可能で合理的な範囲、方法で復旧することを基本とすると記載されているところでございます。

原状回復に当たりましては、土地所有者の意向も確認した上で、形状復元や機能回復の方法につきまして、地元の声をよく聞きながら進めているところでございます。

今後とも、関係地方公共団体等とも具体的に相談して対応してまいりたいと考えております。

 

○玄葉委員 これはぜひ、最大限柔軟に対応してくださいね。

最後に、第一原発の廃炉のことなんですけれども、言うまでもなく、この安定的な廃炉が福島の復興の大前提ということになるわけであります。気になることは幾つもあるんですが、きょうは、一つだけ指摘をし、注文をつけたいと思います。

東電のいわゆる財務改善のためのコスト削減プログラムというのが事実上あるわけです。新々総合特別事業計画などもございます。当然、今までが大甘だったので、さまざまな、資材調達を含めたコスト削減などは必要だと私は考えております。

他方、気になっているのは、このことをそのまま、1F、第一原発の廃炉の現場に持ち込んでしまってはいけないということなのです。つまり、一Fの現場までどんどん、廃炉を一生懸命やっているところでコスト削減の対象にどんどんしてしまうと、極めてリスキーな作業も残念ながらまだ残っていますね、デブリをどうやって取り出すかとか。だから、例えて言えば、言い過ぎてはいけないとは思うんだけれども、まだ火事が続いているのに消防の水を節約しろと言っているようなものなんですね。

ですから、このことについて、1Fの廃炉関連のロボットの開発とか技術の開発も含めて、やはり万全を期してこのことには事に当たってもらいたいというふうに思っておりまして、これは注文として、質問も含めてですけれども、注文をつけたいと思いますけれども、いかがですか。

 

○新川政府参考人 お答え申し上げます。

東京電力は、賠償や廃炉などの原資を捻出し、福島への責任を貫徹するために、コスト削減努力も含めたさまざまな経営改革を続けていると認識をしております。

福島第一原子力発電所につきましては、中長期ロードマップに基づき、安全かつ着実に廃炉・汚染水対策を進めることが重要であり、政府としては、引き続きしっかりと東京電力を指導してまいります。

また、世界にも前例のない困難な取組でありますことから、国としても、技術的難易度が高い研究開発については前面に立って支援をしていきたいと考えております。

以上でございます。

 

○玄葉委員 時間が来ましたので、終わります。

 

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