福島第3区総支部総会
福島第3区総支部総会(6月5日)における本人講演より抜粋
大変暑いなか、多くの皆様にお集まり頂き御礼申し上げます。本日、東京で各県連の代表・幹事長が一同に会しての全国代表者会議が開かれ、私も選対委員長として出席しなければならないということで、遅れて参りました失礼をお許し下さい。
昨年11月に行われた総選挙では、後援会・民主党・連合の皆様が一体となって強力な支援体制をつくっていただき、お陰様で当選させていただきました。心から御礼を申し上げます。ありがとうございました。
「うそをつかない、ごまかさない、いばらない」という姿勢を今後も崩さないで、歴史の評価に耐えられる判断が各局面でできるようにがんばってまいります。
昨日は徹夜国会となりました。国民の関心も高く、政府案の問題点がやっと我々国民の前に明らかになってきた時に、なぜ急いで採決してしまうのでしょうか。
「100年安心の法案」ということでこの政府案は作られました。厚生年金の掛け金を13.58%から段階的に18.30%まで引き上げる、国民年金の掛け金も現在の13,300円から16,900円まで引き上げる、そしてこれらの掛け金は上限固定する。給付も現役世代の賃金平均の50%以上を確保すると言っていました。しかし、議論していくと給付額は50%どころか40%を割ってしまう。国民年金の保険料も16,900円で固定のはずが、3万円を越えるような答弁にだんだんなってきた。前提となる出生率もおかしな数字。「100年安心」のはずが「すぐ不安」になりそうです。
本日の朝刊で社会保険庁が保険料をゴルフのクラブ・ボール代に使っていたという記事が出ておりました。国民は自ら納めた保険料は、将来自分達がもらう給付に、あるいは現在の受給者の給付に充てられるものと思って払っているわけですが、これまで5.6兆円もの保険料が給付以外に使われたということが審議の中でも明らかになってきております。その中身はグリーンピア、長官の交際費や海外旅行代、公用車などあまりにもずさんな実態であります。また、運用において、国民年金・厚生年金はリスクの大きい株で運用し、公務員の共済年金は国債中心で運用するといったことが行われてきたわけであります。徴収コストに関しても社会保険庁が1万円を徴収するのにかかるコストは、国税庁が国税1万円を徴収するコストの8倍かかっているといいます。
こうした様々な問題を解決するためには、制度全体の見直しを行い、「物を買うことで老後の安心を買う」税、つまり、社会保障のための目的税を導入し、その分保険料を抑制してゆく。年金資金の無駄使いについては責任の所在を追求し、けじめをしっかりとって、社会保険庁自体を抜本的に改革しなければなりません。税務署と統合するのがよいのではないでしょうか。
参議院選挙でもう一度この年金改革問題は争点になってきます。自民党が議席を減らし、民主党が議席を伸ばせば、再び年金制度の本質的かつ本格的な改革に向けた論議が国会で起こってきますので、今後も一緒にこの問題について考えてほしいと思います。
最近、白河藩の藩主であった松平定信公のことを想うことがあります。
ご存知の方も多いと思いますが、定信公は26歳で白河藩の藩主になり、30歳で老中首座、今でいう内閣総理大臣になりました。その後再び白河に戻り28年間藩主を務めました。その松平定信公の前の政治というのは田沼意次の政治でありました。世の中が退廃し、武士もていたらくになった、そういう世の中に世直し公として出てきたのが30歳の松平定信です。彼は世の退廃を建て直すために江戸時代の三大改革のひとつといわれます寛政の改革を行いました。第一は文武の奨励です。この厳しさは戯れ歌にも残っています。
「世の中にかほどうるさきものはなし、ぶんぶというて寝てもいられず」
蚊ほどと「これほど」、ぶんぶと文武を掛けた歌でありますが、このように歌われるほど厳しかった。さらに後には
「白河の水の清きに耐えかねて、もとの濁りの田沼恋しや」
白河の殿様が総理大臣になってあまりにもきれいな政治をするものだから、昔の賄賂政治が懐かしいと思った当時の人々の心情を歌ったものであります。
昨今の政治家の年金未納騒動。年金未納自体も確かに問題です。しかし、その年金未納発覚時の政治家としての、そして人間としての態度、姿勢がより重要であると思います。自らの過ちが発覚した時、その過ちに対してどのような姿勢で臨み、どう対応するのか、それを政治家が問われた騒動であったと思います。
今回新しく代表に就任した岡田克也氏。この人は一言でいうと非常に真っ直ぐで、ひたむきな人であります。少し地味だと思われるかもしれませんが、もし近い将来民主党が政権交代を果たし、岡田さんが総理大臣になったら松平定信公のような政治をするのではないかという気もします。
この度の参議院選挙では年金改革問題と政治家の姿勢が問われることになると思います。さらには地域の再生。私がNC総務大臣の時に作り上げた分権政策が、次のマニフェストでも謳われることになります。更には農業の再生、あるいは新生といったほうがいいかもしれません。民主党も層が厚くなり農業の専門家の議員も多くなりました。我々のような農村・地方選出の議員には大変心強いことであります。依然民主党はなんとなく都市部中心とイメージされがちでありますが、地域・農村・コミュニティを大事にする政治が民主党のもとで行われるということについて確信をもって頂く選挙だというふうにも思っております。
福島県選挙区では佐藤雄平氏が立候補を予定しております。通常、参議院選挙は投票率が低い、低くても民主党票が自民党票を上回ったということになれば3区での民主党の強さは本物ということでありますので、ぜひとも皆様のご協力よろしくお願い申し上げます。
今回、選対委員長という役職に就きました。選対委員長というのは一言で言えば、新人候補者を発掘する仕事です。現在300小選挙区のうち75の空白区があります。公認した新人候補者を研修する担当責任者は依然より私が務めていたわけですが、選対委員長になったことにより発掘し、公認して当選させるまで一貫した体制となりました。重責ですが、誠心誠意汗をかきたいと考えております。
いよいよ射程に入ってきた政権交代。どうぞ今後とも力強いご支持、ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。