国会改革について思うこと
先日、21世紀臨調主催の国会改革シンポジウムにて以下のような発言をした。
・ もし今年中に行われる総選挙において政権交代があれば、私たち民主党は来年の参院選の結果にかかわらず4年間政権を担当するつもりでいる。そのため約3割の確率で衆参「逆ねじれ」の可能性があると思う。従って、自民党も民主党も現在の議席状況に関係なく、「与党の時もあれば、野党の時もある」というスタンスで国会改革を進めないといけない。
・ 信頼される国会となるためには、「熟議と対話」を国会審議に取り入れることが肝要である。いわゆる対論やディベートにとどまらず、自らの主張が議論を通じて変化することを厭わず、妥協を恐れず、最終的にその対話の中で出された結論には双方ともに責任を持つ、いわゆる「熟議の民主主義」が必要だ。
・ そのためには、与党は予算や法案を事前審査して、党議拘束を行い、国会に提出したら、「後は通すだけ」という姿勢を変えなければならない。「通すだけ」の国会ゆえ私もまた国民も最も嫌う「与党の強行採決・野党の審議拒否」となる。その結果、
国会から国民を遠ざける結果となる。建設的議論により、よりよい結論を得るのが議会である。熟議による修正は当たり前の慣例を創っていかねばならない。
・ すでに修正協議の活性化の事例は出てきている。小委員会を積極的に活用すべきである。私も昨年の委員長時代にいわゆる「青少年のための有害サイト規正法」を議員立法したが、連日連夜にわたる超党派チームでの立法作業であった。残念なことは、このようにいくつもの建設的議論や熟議が行われているのに、メディアは報道してくれない。「強行と抵抗」となると報道の扱いが大きくなる。メディアも一緒に国会改革に参加して頂きたい。
議院運営委員会の野党側の筆頭理事になって3ヶ月が過ぎた。国会運営の与野党折衝、議案の整理にかなり時間を費やす日々であるが、万年与党と万年野党を前提とした国会から2大政党を前提にした国会へ、そして信頼される国会への布石を打っていきたいと考えている。