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Information / 国会議事録一覧

東日本大震災復興特別委員会で質問に立ちました。(令和2年12月1日 議事録)

○玄葉委員                                                                             玄葉光一郎です。新しい立憲民主党で復興の本部長をさせていただいております。                                   15分しかないので、できる限り端的にお聞きしたいと思いますので、答弁の方も可能な限りポイントのみの御答弁をいただければありがたいというふうに思います。

平沢大臣、特に福島に地の利というか、生まれ育った場所なので、土地カンがあると思いますので、期待をしておりますから、よろしくお願いをしたいと思います。

一番気になっていることの一つは、福島県の原発事故の帰還困難区域における復興拠点以外をどうするかということについて、そろそろ道筋をつけていくというのが、私は平沢大臣の在任中の極めて大事なポイント、問題だというふうに思っております。

その点について、残念ながら現状はその道筋は不透明でありますが、時間軸を含めて、そのことについて、平沢大臣、どういうふうにお考えか、お尋ねをしたいと思います。                  

 ○平沢国務大臣                                                                                                       この問題は、私が福島に行かせていただいたとき、多くの方から伺ったことでございまして、私自身も全く問題意識は同じでございます。できるだけ早くこの問題の解決に取り組まなければいけないなと思っております。

いずれにしましても、総理が福島訪問の際に述べられましたけれども、最終的には全て解除して、皆さんがそこに住むことができる、そうしたことを時間をかけてもやりたい、このことを一日も早く実現できるように取り組んでいきたいと思いますけれども、時間軸については、ちょっと今ここで申し上げることはできないことはお許しいただきたいと思います。

○玄葉委員                                                                               まずは復興拠点を中心に整備をしていくというのは、私もそれは賛成です。ただ、そろそろ復興拠点外についてのプロセスというものを明らかにしていかないと、地元の皆さんは不安なんですね。言葉では総理はそう言っているけれども、最終的に国は逃げるんじゃないか、どこかでそういう不安を抱えておられる方々が多いのは事実でありますので、そろそろ道筋をつけ始めていかなければならないということだと思います。

それで、私、一つだけ確認をきちっとしておきたいのは、復興拠点以外も除染であるとか必要な家屋の解体というものは当然ながら行うということでよろしいですね。 

○平沢国務大臣                                                                               当然、その方向で検討してまいります。

○玄葉委員                                                                               それであれば、除染とか家屋の解体というのは時間がかかっていきますので、これは、平沢大臣、大変大事なことをおっしゃっていて、きちっと復興拠点以外も除染もやるし家屋の解体もやるということを今おっしゃったわけでありますので、そうであれば、計画的に除染を行っていく、家屋の解体を行っていくんだから、復興拠点以外についても、きちっと予算をつけて少しずつ始めていくんだというメッセージを含めて出していくべきじゃないですかということです。

○平沢国務大臣                                                                                  ちょっと先ほどの答弁を訂正させていただきますけれども、正確には、拠点区域外の対応方針については、現在、政府部内で検討中であり、引き続き、各町村の課題、要望等を丁寧に伺いながら、責任を持って対応してまいりたい、これが政府の今の見解でございます。

いずれにしましても、この問題について、先ほど申しましたように、強い御要望を多くの方からいただいております。ですから、そういった御要望にかなうことができますように、しっかり取り組んでいきたいと思います。

○玄葉委員                                                                                 まさにここなんですね、ポイントが。                                                                 やはり、普通に聞いたら、今、平沢大臣がおっしゃったように答えると思うんですよね。だけれども、政府は、まだ方針は決まっていないというのが、失礼だけれども、紙が出てきて、答弁を訂正せざるを得ないというのが現状なんです。これは私、最初からこの状況、この問題に正面から取り組んでいますので、よく状況はわかっているんですけれども、除染と家屋解体を一〇〇%やるとまだ言い切れないところに実はかなりの問題とかジレンマがあるということなんです。

これは、でも、絶対にやるんだというメッセージを出さなきゃいけないと思います。菅さんは、総理は、先ほど大臣が御紹介になったように、最終的に全ての帰還困難区域の避難指示を解除すると言っているわけですから。解除するというのは、必要な家屋の解体を当然やるということですよ。除染もやるということでしょう。そうでしょう。そこはぜひ、私はこれ以上詰めませんけれども、よく頭に入れていただいて、私は、平沢大臣のときに道筋をつけて、本当だったらもう概算要求もして、できるところから始めるということをすれば、かなりメッセージとして伝わっていくので、次の概算要求では、大臣のときにきちっと要求したらいいんじゃないか、これは提案です。

次に、森林の再生の話なんですけれども、これも一言で結構なんですが、私は新しく大臣がかわるたびに念を押して申し上げています。やはり、山のものが食べられなくなって、山に入りにくくなって、本当に原発事故が起きたんだな、残念ながらまだまだ復興しないなということを実感するのが地元の現状です。森林の再生事業は、かなり多くの皆さんが好感を持って見ています。ぜひ、十二市町村、避難指示が出た十二市町村以外も含めて、きちっとこの事業を継続してもらいたいと思います。

問題は、財務大臣というか財務省の説得だと思います。農水省はもちろんやる気になっていると思いますが、大臣がしっかり財務省を説得するということを一言だけおっしゃっていただけますか。

○平沢国務大臣                                                                        福島の森林再生事業につきましては、これまで四十四市町村で実施されてきたわけでございまして、全県的な森林・林業再生に向けて重要な事業であると認識しておりまして、この事業につきましては、昨年十二月に閣議決定した復興・創生期間後における基本方針においても、令和三年度以降も継続することを明記しておりまして、現在、事業実施に必要な予算についても令和三年度概算要求をしているところでございまして、この問題にも全力で取り組んでいきたいと思います。

○玄葉委員                                                                              これは大臣として当たり前ですが、財務省を説得するということでよろしいですね。

○平沢国務大臣                                                                              説得するというより、財務省に対して総力で働きかけをしたいということで考えております。

○玄葉委員                                                                                   デジタル庁の設置について、福島県にというお話を、特に公明党の代表がされておられます。私は全面的に賛成であります。バックアップしたいし、応援をしたいというふうに思っています。

平成二十三年に原発事故があったときに、私、ちょうど閣僚です、与党の政調会長だったんですけれども、あのときに、原発事故があったから、むしろもうピンチをチャンスにして、再エネのメッカにしようということを福島県に言いました。福島県も、ぜひそれを、じゃ、国は何をしてくれるんだと言ったから、産総研を福島県にということで、結果として郡山に産総研の再エネの研究所をつくるということを、実は原発事故の四カ月後に事実上決めています、事実上。これはすごくやはり大事なことで、ピンチをチャンスに。でも、デジタル庁のことは、そのときは正直私は思い浮かびませんでした。

今回、こういうことを与党の中で責任ある立場の方がおっしゃっているということで、私は復興庁を挙げてこの問題をバックアップしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○平沢国務大臣                                                                              デジタル庁の福島県への設置については、今そういう話を私の方も聞いていますけれども、政府としては、デジタル庁を通じて、平井デジタル改革担当大臣のもと、組織のあり方やその機能について、年内に基本方針を定めるべく鋭意検討を進めているということで承知しております。私としては、この問題に関心を持ってその検討の推移を見守っていきたいということで考えております。

○玄葉委員                                                                                    これは、やはり復興の担当の大臣ということですから、私としては、やはり、特に原発事故で被災した福島県に対してそういう提案があるわけですから、担当する大臣としては、ぜひ後押ししていきたいというぐらいのことはおっしゃっていただきたいと思います。

○平沢国務大臣                                                                                    この問題は、平井大臣のもとに準備室が立ち上がりまして、これから組織のあり方や果たすべき機能について、年内に基本方針を定めるべく鋭意検討を開始したところだと聞いておりまして、そちらの方で決められることなんだろうと思いますけれども、もちろん、私個人としてはいろいろと話はしたいと思います。

○玄葉委員                                                                                  それはもう大臣としてぜひ、復興大臣という立場なので、そういった面からきちっと後押しをしてもらいたいと思います。

最後になりますけれども、ALPS処理水の問題です。                                                     これは、私たちの復興本部でもかなり激論というか大変な議論があって、やはり現状、国民に対する説明、あるいは十分な国民的な議論が足りないのではないか、こういうことでございますし、また、福島だけに負担を強いるということが本当によいのかという議論に我々の中でなっているわけです。

たくさんのポイントがこの議論はあると思いますけれども、そのうちの一つは、ALPS処理水というのは、他の原発から出るいわゆるトリチウム、他の原発からもトリチウムは出ているんですよというふうに説明されるわけですけれども、他の原発から出ているトリチウムと同列に論じていいのかどうか、同じなのかどうなのかということが一つの私はポイントだというふうに思っていまして、その点についていかがお考えですか。

○江島副大臣 

お答え申し上げます。福島第一原発で貯蔵されているALPS処理水でありますけれども、議員御指摘のように、溶融した核燃料に直接触れている水が由来であります。したがいまして、核分裂で生じた核種を含んでいるということは事実でございます。

一方、再処理工場というのは、これは現在世界で稼働しているわけでありますけれども、この処理工程におきましては、これは核燃料を細断して処理をしておりますので、再処理工場というものから出てくる排水には、同じく核分裂で生じた核種が含まれております。

例えば、フランスやイギリスでももう稼働している再処理工場でありますけれども、この中には、トリチウムに加えまして、セシウム、放射性沃素、それからカーボン14等々、福島第一原発のALPS処理水に含まれる核種と同じものが確認をされているところであります。

ちなみに、ALPS処理水を環境中に放出する際には、これはトリチウム以外の放射性物質に関しまして、規制基準値を下回るまで浄化処理を行った上で、更に百倍以上に希釈をして放出するというふうな規定を進めているところです。

○玄葉委員                                                                                      これは今、大事なお話をされたと思うんです。結局、今のことというのは意外と知られていないと思います。     つまりは、ALPS処理水から出ているトリチウムは、いわゆるほかの原発からもトリチウムが出ているんですよという説明はなされるんです。他方で、それに対して多くの人は、いや、燃料デブリに触れているトリチウムなんだから、他の原発とは違うでしょうということをおっしゃるわけです。それに対して、今おっしゃったのは、いや、再処理施設は、いわば、使用済み核燃料を細断してごった煮するわけですから、ある意味、一種、ごった煮状態になるので、いわば、再処理施設においては、燃料デブリに触れたと同じような核種が出ているんですということを今おっしゃったわけです。                                                                 これは例えば、福島県でさまざまな説明会を開いたときに、こういうことを説明されていますか。

○須藤政府参考人                                                                       お答えをいたします。                                                                        私ども、いろいろなところに出向きまして、処理水の性状等につきまして説明をさせていただいております。そういった際には、今御指摘がございましたような、デブリに触れた水であるという御懸念をいただいておりますので、その後の核種ですとか処理の方法の考え方について御説明をしております。

まだまだ至っていない部分はあろうかと思いますので、あらゆる機会を通じて、いろいろな形でそういったことをお伝えできればと考えております。

○玄葉委員                                                                                  今の答弁をもっとわかりやすく言うと、事実上ほとんど、再処理施設からも出ているんですよという言い方はしていないということなんですよ、はっきり言うと。

実は再処理施設から出ているんですよときちっと言えば、何となくすとんと落ちる人と、何か、じゃ、ほかもいろいろ問題なのかみたいに思う人と両方いるから、多分はっきり言わないということなんだと思うんですけれども。

この問題ですごく大事なことは、絶対に、全ての大前提は隠さないということだと思います。全てオープンにする。隠していた時点でアウトです、この問題は。だから、炭素14が出てきたじゃないかみたいな話にまたなるわけです。でも、再処理施設から実は出ているんですね。

だから、本当に隠さないで、その上でプロセスを大事にしてこの問題を進めていくということが何より大事なので、しっかりと情報公開を今よりも徹底させるということで、ぜひこれからしっかり進めてもらいたいと思っています。以上でございます。ありがとうございます。

 

 

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